宮崎裕子先生 プロフィール
五反田みやざき内科クリニック
院長: 宮崎裕子先生
HP:https://www.gotanda-naika.com
糖尿病治療のほか、電話・オンラインによるメディカルダイエット外来や、病院専売の美容コスメの取り扱いもあります
横浜市立大学卒。
資格:医学博士・総合内科専門医・糖尿病専門医・産業医。
所属学会:日本内科学会・日本糖尿病学会・日本内科学会・抗加齢学会・禁煙学会等。甲状腺・下垂体・副腎・性腺などの内分泌疾患の診断、治療を行う。糖尿病については、妊娠糖尿病や1型糖尿病から2型糖尿病を含む生活習慣病、その合併症管理などを総合的に行い、漢方やダイエット治療なども行っている。
糖尿病は、インスリンの不足やインスリンの効きが悪くなることで起こりますが、その主な原因となるのが、高脂肪・高カロリーな食生活、運動不足、ストレス、睡眠不足、喫煙習慣といった生活習慣です。
糖尿病は年齢とともに増える傾向がありますが、昔に比べて日常の運動量が絶対的に減っているということも影響し、以前は60歳前後が患者数のピークでしたが、最近では40歳過ぎなど若くして罹患する方も増えています。
ただし、同じ運動、同じ食生活をしていても、インスリンが効きやすい人もいれば、そうでない人もいます。これは遺伝子上の問題なので、その人の生活習慣のせいではありません。また、出せるインスリンの量にも個人差があり、この能力についても生まれつきのもので、遺伝子的な素因がベースにあるといえます。このため、血のつながった両親や祖父母、きょうだいなど、2親等以内に糖尿病の人がいるというのもひとつの要因になります。
また、生活習慣というのは子どものころにベースができ上がるので、揚げ物や脂っこいものが大好きで運動習慣のないご両親のもとで育ったお子さんが、野菜好きで運動好きになるということは可能性として低いといえます。つまり、遺伝子とは別に、環境によって受け継いでいる生活習慣というものがあるわけです。そのため、糖尿病になる要因は1つとは限らず、複数の要因が重なる場合も少なくありません。
糖尿病には1型と2型があり、ここまでは主に2型についてお話をしてきました。一方、1型糖尿病は生活習慣とは関係なく発症する自己免疫疾患です。すい臓の中にあるインスリンを出すベータ細胞というものが自身の免疫により破壊されてしまうことで、インスリンが出せなくなり、血糖値が上がります。そのため、治療法は「インスリン注射」が主軸となります。1型糖尿病は遺伝の場合もありますが、原因不明という場合が多く、ちょっとした風邪や妊娠をきっかけに高血糖になり、診断される方もいます。他にも、すい炎やすい臓がんによって発症する糖尿病もあります。
基本的には初診で1型か2型かの判別がつくものがほとんどですが、1型糖尿病は全体の5%ぐらいで、残りの95%の多くが2型糖尿病です。